ししょーとおわかれ。

★Log★
（インク）

紙飛行機とばして、どれくらいたっちゃったのかな。
ビビデは、あの岩場にいて。
だってバザールがすっごいうるさく感じちゃって、
静かなとこでブラッドさんとカーラさんをまとうと思ったの。

そしたら、夢の中に真っ赤な鳥が出てきて、
ブラッドさんからのお手紙と、ふしぎな巻物をくれたの。

ううん、夢じゃなかった。
だって……ビビデは持ってたもん、巻物とお手紙。

それで、わかっちゃった。
「そういうこと」なんだって…………。


ドワーフのインクさんがいてくれてよかった。
ビビデのおはなし聞いてくれた。
「この巻物、ふつーにビビデがもらえるわけない」（おけいこもしてないから）って言ったら、
「そのひとは巻物をどうしてもビビデに届けたかったんだから、それをいうのはそのひとをブジョクしてることになる」って。
“ビビデに”とどけたかったんだよね。ブラッドさん、ごめんね。
ビビデは、巻物をちゃんと受け取るってきめた。それから、思いっきり泣いた。

鳥さんは、ほんとはブラッドさんだったんじゃないかなって思う。
ひとのたましいが鳥になる、みたいなやつ！
そー思ったら、急にこころづよくなったの。

だから、インクさんといっしょにデスヴァレーを出ることにしたの。
前に進むんだ。

インクさんも、“せいしんのハコ（ぽすとともいう）”まで来てくれた鳥さんも
ほんとにありがとう。

ひとりで泣いてるだけだったら、
こんなに早く、立ち直れなかったよ。